総合的な学習
中央教育審議会は「生きる力」を育むためには子供たちや社会全体に「ゆとり」が必要であると提唱した。
「生きる力」とは、これからの変化の激しい社会において、いかなる場合でも他人と協調しつつ自立的に社会生活を送っていくために必要な人間としての実践的な力・・・と言うことだそうだ。
こうした力を育むためには、「知識を教え込む教育」 ⇒ 「自ら学び、自ら考える教育」への転換を図ることが大切であると指摘した。
そのようなことが背景にあって、総合的な学習の時間は取り入れられたのだが、実際にどのように活用されているのかというと・・・なかなか難しいらしい。特にこれをやれということではないので。教員の力量が問われるのだ。
しかし、教員も大変だと思う。なにせ、「自分たちは知識を教え込む教育」を受けてきたのに、「自ら学び、自ら考える」教育をしなければならないのだ。もちろんどのような教育をするかも、教員自身が、自ら考えなくてはならず、生徒に見本を見せなくてはならない。
中には、調べ学習という安易な方法をもちいて、生徒が自分の好きなことをネットで調べて、それでおしまい・・・というのもあったようだ。しかし、大切なのはその後で、生徒になぜそれを調べたのか、調べた結果どのようなことがわかったか・・・などのことについて、自分の考えを持ってもらうことだと思う。
総合的な学習を通じて、生徒に自ら学び、自ら考える意識を植え付けていって欲しい。
- 著者: 香川大学教育学部附属高松中学校
- タイトル: 教科学習を支え・支えられる総合的学習